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ちくわの穴

ちくわの穴から見た世界

『戦略的思考の技術 ゲーム理論を実践する』

戦略的思考の技術―ゲーム理論を実践する (中公新書)

戦略的思考の技術―ゲーム理論を実践する (中公新書)

はじめに

この本を読んだ目的は以下の二つです。
①戦略とはそもそもなんなのか、どのようにして利用すべきものなのかを掴む。
ゲーム理論への入門。
このうち②の目的については多少不十分だったかな?とも思いますが、①については十分学べました。
ユーモアも多く、堅苦しい学術書というよりも肩肘張らずに読める本ですね。
身近な具体例が豊富なため、楽しみつつ理解していくことが出来ます。
また、数式を用いずに説明がなされていることも、僕のような文系人間には大変ありがたいことです。

本の構成

本書は3部11章で構成されています。

Ⅰ 戦略的思考のススメー戦略的思考の基礎

1章  戦略
2章  先読みと均衡
3章  リスクと不確実性

Ⅱ 考えるヒントー戦略的経済分析のキーワード

4章  インセンティブ
5章  コミットメント
6章  ロック・イン
7章  シグナリング
8章  スクリーニングと逆選択
9章  モラル・ハザード

Ⅲ 戦略的に解く身のまわりの経済学

10章 値引き競争
11章 オークション

内容

構成どおり、Ⅰ部では戦略的思考の基礎的部分、Ⅱ部では戦略的分析のキーワード、Ⅲ部では戦略的に身のまわりの経済学について書かれています。
Ⅰ部は基礎であり、もちろん重要なのですが、難しいですね。
Ⅱ部、Ⅲ部は身近な内容で理解しやすい上に興味を持ちやすい内容となっています。
読んだ目的に即していくつか内容についてメモを。

戦略とは

本書では、「戦略的環境において、自分が自分の自由意志のもとにとりうる行動を、その将来の予定を含めて記述したもの」と定義されています。
ちょっとわかりにくいですね。
戦略的環境については「自分の取る行動だけでなく、他のさまざまな人の行動と思惑がお互いの利益を決める環境」と説明されています。
雑ですが、戦略は「利害が自分や他人の行動によって決められる環境で、自分の利益を最大にするための行動計画」くらいにとらえていいのかなあ、と。
つまり戦略を立てる目的としては、自分の利益を最大化するために合理的に行動することが挙げられるのではないかと思います。

おわりに

この本を読んで気づくことは、「普段の生活には思った以上に"戦略"が溢れている」ということです。
企業などが戦略を活用している、というだけでなく、日常生活で我々や友人などの身近な人まで戦略的に思考していることに気付かされます。
戦略という考え方を通して世界を見るきっかけを得ることができる本です。
こういう考え方、世界の見方を提供してくれる本は読んでいるときだけでなく読み終えた後も楽しめるので良いです。